2026/1/26
相続対策
相続不動産の共有名義を分割するには?3つの分割方法と選び方を解説
「相続した不動産が共有名義に…」その分割方法と問題解決法をわかりやすく解説
相続で実家などの不動産を取得した際、複数の相続人で共有名義となるケースが多く見られます。しかし、共有名義のままにしておくと、将来的に不動産の売却や活用が難しくなる可能性があります。特に兄弟姉妹間で意見が食い違い、分割がスムーズに進まないことから、トラブルにつながるケースも少なくありません。
この記事では、共有名義の不動産を放置した場合のリスク、円満に共有名義を解消するための具体的な分割方法、そして遺産分割協議が難航した際の対処方法を、初心者の方でもわかるように丁寧にご紹介します。
理想を形に、現状の課題も解決。不動産活用のソリューションを支援
相続した不動産の共有名義をどう分割すべきか、親御様の介護や老後資金の不安、そして終活を見据えた資産の対処をどのように進めるべきか。
HY Consultingは、単なる不動産の売買に留まらず、お客様のライフエンディングにおける様々な課題解決を総合的に支援いたします。
HY Consultingの強みは、お客様が思い描く理想の住まいの確保や資産形成といった「未来のビジョン」を起点に、相続後の未利用不動産や空き家などの「いまの課題」まで、不動産を活用した最適なソリューションを提案し、その実行を支援している点です。
特に、相続で取得した不動産の分割や、使わない土地・家の処分にお困りの方を対象に、共有名義の解消に関するご相談や、それに伴う持分、税金、名義変更など、相続不動産の幅広いお悩みに丁寧に対応いたします。
対象エリアは、東京都・横浜市・湘南エリアを中心に、全国からのご相談に対応可能です。潜在的な相続・終活の不安を具体的な解決へとつながるよう、お手伝いいたします。
共有名義不動産の分割が必要な理由と放置するリスク

ここでは、共有名義の不動産を分割せずにそのままにしておくことで、将来的にどのような問題が生じるのかを解説します。相続時点では関係が良好でも、時間の経過とともに状況が変化し、トラブルへと発展することがあります。
不動産の売却や活用が困難になる
共有名義の不動産を売却したり、建て替えをしたりするには、共有者全員の同意が必要です。一方、賃貸などの管理行為は、持分割合の過半数で決められます(民法252条)。いずれにせよ、意見が食い違うと意思決定が滞り、機会損失につながるおそれがあります。
維持管理の手間や費用などの負担が不公平になりやすい
どんな不動産でも維持管理に手間とお金はかかりますし、保有している間は税金の負担があります。例えば、固定資産税は各共有者が持分に応じて納付するのが原則ですが、自治体からは代表者宛てに納税通知書が送付されることが一般的です。本当は持分割合に応じて他の共有者に費用を請求できるものですが、手間が面倒なので誰か一人が負担していることもよくあります。
また近年では自然災害リスクによるトラブルも増えており、例えば、台風で屋根が飛んで隣地の建物を壊してしまった場合、被害者との対応や高額な損害賠償など大きな負担となる所有者責任を問われるケースもあるので、共有者になっていること自体にリスクがあることも覚えておきましょう。
次の相続で権利関係がさらに複雑化して泥沼化する
共有名義の不動産で最も厄介な問題の一つですが、現在の共有者が亡くなるとその持分はさらに次の世代へと相続されるので、共有者の数が倍増していき権利関係がより複雑になってしまいます。
例えば、親の実家を子3人で共有名義にて相続し、それぞれの子に3人子ども(親からすると孫)がいたとします。すると近い将来には共有者9人と収拾がつかない状態になります。さらに孫同士は会ったことも話したこともない関係性も多く、どこに住んでいるか、連絡先もわからないこともあります。まずは生存確認と連絡先を調べるところから始めなければなりません。ですので、意思決定の難易度が上がるだけではなく、登記や契約行為の事務的な手間と時間が膨大に増えることになりますので、明確な理由や目的のない共有名義は避けておくべきでしょう。
次世代に負担を残さない!共有名義の解消が未来の安心に繋がる理由
相続した不動産を共有名義のまま放置すると、次の代で権利者がさらに増えて解決が困難になる「二次相続」のリスクが生じます。将来の介護や終活を見据え、今このタイミングで市場調査、物件調査、価格査定を行い、具体的な売却計画の立案を進めることが重要です。
HY Consultingでは、購入希望者の探索、内覧の実施、売買条件の調整、重要事項の調査・書類整備まで一貫してサポートし、相続人すべて全員が納得できる解決策を提案し実行します。
なお、手続きには相続登記が必須であり、名義変更手続きの専門家は司法書士が適しています。専門知識を持つパートナーと連携し、早めに共有持分の整理を行うことで、次世代に負担を残さない安心の未来設計が可能になります。
共有名義の解消には、相続登記や名義変更の手続きも欠かせません。具体的な進め方については、横浜の相続不動産の名義変更に関する記事で詳しく解説しています。
HY Consultingには、司法書士のパートナーもおりますので、必要に応じてご紹介いたします。
共有名義を円満に解消するための具体的な分割方法

ここでは、相続によって生じた共有名義不動産の問題を、円満に解消するための具体的な分割方法をご紹介します。不動産の特性や共有者間の状況に応じて、最適な方法を選択することが大切です。
代償分割(共有持分を買い取る方法)
特定の共有者が他の共有者の持分を買い取り、単独名義にする方法です。買い取った共有者が、他の共有者に対して持分の価値に見合う代償金(現金)を支払います。不動産を売却する必要がないため、どうしても残したい不動産がある場合に適しています。
換価分割(売却して現金を分ける方法)
共有名義の不動産を売却し、その売却代金を共有持分に応じて分配する方法です。現金に換価することで公平な分割がしやすく、共有者間の不公平感を抑えやすい方法といえます。
現物分割(土地を分筆し、登記する方法)
不動産(例えば土地)を分筆し、共有者の持分に応じて物理的に分ける方法です。しかし、分筆によって土地の価値が下がったり、建物が建っている場合は物理的な分割が難しいため、実行が難しいケースもあります。
分割方法によって変わる税金と専門家への相談の重要性
共有名義の解消では、選ぶ分割方法によってかかる税金が変わる点にも注意が必要です。たとえば、不動産を売却して代金を分ける換価分割では、売却益が出た場合に譲渡所得税が関わってきます。共有者の一人が他の持分を買い取る代償分割では、支払う代償金の額や評価によって、贈与税などの課税関係が問題になるケースがあります。土地を分筆する現物分割でも、登記や測量にともなう費用が発生します。
分割方法を選ぶ際は、それぞれにかかる税金も踏まえて検討する必要があります。譲渡所得税を含めた税金の詳細については、横浜の相続不動産の税金相談に関する記事をご覧ください。
こうした税金や費用は、不動産の評価額や相続の状況、適用できる特例の有無によって大きく異なり、判断を誤ると想定外の負担が生じることもあります。
どの分割方法が結果的に有利かは、税負担まで含めて総合的に検討することが欠かせません。分割方法の選択で迷う場合や、税金への影響が気になる場合は、早めに相続に詳しい専門家へ相談することをおすすめします。
遺産分割協議がまとまらない場合の具体的な対処法
ここでは、共有名義不動産の分割について相続人同士の話し合い(遺産分割協議)がまとまらない場合の対処について解説します。協議が難航した場合でも、感情的にならず、法的な手続きを通じて解決を目指すことが可能です。
専門家への相談
相続の問題が長期化し、話し合いでの解決が難しいと感じたときには、一つの対処として相続に強い不動産コンサルタントや、弁護士などの専門家へ相談するとよいでしょう。専門家が中立的な立場から法的な観点や解決策を提示することで、合意形成へとつながります。
分割か売却かで迷う場合は、信頼できる業者選びも重要な検討ポイントです。信頼できる業者の選び方については、横浜の相続不動産の売却業者に関する記事で詳しく解説しています。
最終的には弁護士が最後の砦となりますが、弁護士を入れることは相手方にとっては圧力に感じ“争うサイン”と伝わってしまって、本当は話し合いで解決できたものが余計に拗れてしまうことも少なくありません。ですので、弁護士に依頼するタイミングには十分に注意を払う必要があります。
家庭裁判所での調停(話し合い)を申し立てる
当事者間での話し合いが行き詰まったときは、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てる対処法があります。裁判所の調停委員が間に入り、当事者それぞれの主張を聞きながら、円満な解決案の作成をサポートします。
家庭裁判所の審判(裁判官の判断)を受ける
調停でも意見がまとまらない場合は、自動的に「審判手続」に移行します。審判では、これまでの経緯や証拠すべてに基づき、裁判官が分割方法を決定します。この審判には法的拘束力があり、最終的な手続きとなります。しかし、可能な限り協議での解決が望ましいといえます。
【Q&A】共有名義不動産の分割についての解説
Q1:共有名義の不動産をそのままにしておくと、どのようなリスクがありますか?
A1:売却や活用に共有者全員の同意が必要になるため、処分が困難になるおそれがあります。さらに、次の相続で権利関係が複雑化します。
Q2:共有名義を解消する方法の一つである代償分割とは何ですか?
A2:特定の共有者が他の共有者の持分を買い取り、その持分の価値に見合う代償金(現金)を支払う方法です。
Q3:遺産分割協議がまとまらない場合の最終的な対処法はありますか?
A3:家庭裁判所に調停や審判を申し立てる対処法があります。審判では、裁判官が分割方法を決定します。
著者情報

◆ 氏名
田澤 英大|株式会社HY 代表取締役
◆ 専門分野
相続不動産コンサルティング/終活支援・老後資金設計(空き家・負動産・事故物件・共有名義の整理を含む)
◆ 実務経験・実績
宅地建物取引士【免許番号:神奈川県知事(1)第33168号】
株式会社HYを設立し、代表取締役として横浜駅前を拠点に活動
前職(株式会社鎌倉新書)にて相続・介護・空き家問題に特化した不動産事業の立ち上げに携わり、延べ1万件以上の相談に対応
◆ 信頼性要素
1級ファイナンシャル・プランニング技能士/CFP(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)/公認不動産コンサルティングマスター
◆ ひとこと方針
「売却を前提とせず、お客様の『未来のビジョンや夢』から逆算して、後悔のない選択を一緒に考えます。」
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